私の時間は止まっていた。

いや、止まるはずだった。

でもキミが私の目の前に現れて、歯車を回していった。

キミと話していたら、生きるのが辛かったはずなのに生きたいと思えるようになった。

キミに会うために、

キミと話すために、

キミの笑顔を見るために。

止まっていた時を動かしたのは、ひとりぼっちのキミだった。






『無くしたパーツ。』

『止まった歯車、』

『モノクロな時計、』

『ひとりぼっち。』

『無くしたはずの忘れ物。』

『キミがくれたもの。』










『無くしたパーツ。』


あの日は確か晴れていた。

でも、雨が降っていた。

世間はこれを天気雨と呼ぶけれど、あの日の空は前とは少し違った気がした。

何かを失ったままの、空っぽな空。

空も、泣いているんだろうか...