滲み出る虹

一瞬だけそんなことを思った。気付けばあの丘へと向かう道の途中にいた。


「ダメだな…奈々を傷つけたくないのにな…」

そんなことを思いながら進路を後方に戻す。そして半ば駆け足で家へと戻るのだった。



空は闇に侵されようとしていた。