「じゃあ、席は、美蘭さんの隣ね。」

先生がそういった。

だから机が増えてたのか。

颯稀くんは私の隣の席に来た。

(まあ、でも、隣の席になんだから当

たり前なんだけど)

「私は、叶多美蘭。隣の席だね。よ

ろしくね。」

と、声をかけた。

「うん。よろしく。」

と、返してくれた。

クラスのみんなが、

「地味なもの同士お似合いじゃん。」

と、イヤミっぽくいっていた。

そうなのだ。私は美咲以外の仲がい

い友達がいないのだ。

少し傷ついたけど、笑って、

「あはは。仲のいい友達が一人しかい

なくって。仲良くしてくれないかな

?」

そう言ったところで授業が始まっ

た。