う、うぅーん。
頭が痛い。
それにムカムカして、吐きそう。

ウッ。
考えていたら急に込み上げてきて、私は口元を押さえて起き上った。

え?
ここは・・・どこ?

見たことのない部屋で・・・

それより、吐く。

「ああ、待て。トイレはこっちだから少し我慢しろよ」

いきなり抱え上げられ、隣の部屋を通り過ぎ、廊下を進んだ先にある扉を開けて降ろされた先はパウダールーム。
広いスペースにトイレや洗面が備えられている場所。
大きくピカピカに磨かれた洗面台の前に降ろされ、
「背中をさすった方がいいか?」
優しく声がかけられたけれど、私は首を振った。

「わかった。何かあったらすぐに呼ぶんだぞ」

ウンウン。
何度もうなずき、先生の背中を押して部屋の外に出すと、ドアと鍵を閉めた。