今日に限って急患が続出。
午後からも緊急カメラが入り、休む間もなく働いた。
気が付けば、午後六時。勤務時間は終わっている。
あぁー、もうクタクタ。
できるならこのまま帰って寝たいんだけれど・・・
「先生、この後病棟へ行きます?」
カメラの片付けをしていた塙くんが、さすがに疲れた顔を見せる。
「うん。今日は忙しくて病棟へ上がる時間がなかったから、行って見るわ。塙くんはもう帰るの?」
「はい。実はこの後飲みに行くんです」
「ふーん」
いいわね、若いって。でも、随分余裕なのね。
研修医1年目なんて馬鹿みたいに忙しいはずなのに。
「先生、一緒に行きますか?」
「はあ?」
さすがに開いた口が塞がらない。
「なかなか予約のとれないイタリアンの店なんです。よかったら一緒にいかがですか?」
「冗談はいいから」
「俺、本気ですけれど」
ったく、本気ならもっと悪いわよ。
「いいから早く行きなさい」
この子と話しているとどうも調子が狂う。
仕事はできるいい子なんだけど・・・
その時、
「ああ、和田先生。いたいた」
珍しく部長が内視鏡室に駆け込んできた。
午後からも緊急カメラが入り、休む間もなく働いた。
気が付けば、午後六時。勤務時間は終わっている。
あぁー、もうクタクタ。
できるならこのまま帰って寝たいんだけれど・・・
「先生、この後病棟へ行きます?」
カメラの片付けをしていた塙くんが、さすがに疲れた顔を見せる。
「うん。今日は忙しくて病棟へ上がる時間がなかったから、行って見るわ。塙くんはもう帰るの?」
「はい。実はこの後飲みに行くんです」
「ふーん」
いいわね、若いって。でも、随分余裕なのね。
研修医1年目なんて馬鹿みたいに忙しいはずなのに。
「先生、一緒に行きますか?」
「はあ?」
さすがに開いた口が塞がらない。
「なかなか予約のとれないイタリアンの店なんです。よかったら一緒にいかがですか?」
「冗談はいいから」
「俺、本気ですけれど」
ったく、本気ならもっと悪いわよ。
「いいから早く行きなさい」
この子と話しているとどうも調子が狂う。
仕事はできるいい子なんだけど・・・
その時、
「ああ、和田先生。いたいた」
珍しく部長が内視鏡室に駆け込んできた。



