「にーさん!!」

ぽっくんの泣き声が一段と大きくなって。

他班から人が様子を見に集まってきた。

「早く行ってよー…
今、追い掛けないと、にーさんは一生後悔するよ!!
来世よりも『今』が大事なんだから!!」

ぽっくんが泣き崩れそうになった瞬間、環がぽっくんの体を抱き抱えた。

「早く、行け」

環は左手で俺を追い払うように手を振った。



今まで黙っていた班長がコホン、と咳ばらいをして

「この件が解決するまで戻ってくるな。
班長命令だ」





みんなが俺をじっと見つめる。

俺はグッと唇を噛み締めて混合席のメモを1枚取り出し、胸ポケットからボールペンを取り出した。