「三木くん…」

急に胸が高鳴った。

年甲斐もなく、ドキドキしはじめて。

緊張する。

「ぽっくん…、井上はちゃんと教えてくれた?」

「うん、凄く親切だよ」

そう言うとアカリは満足そうに横で笑っていた。

「良かった。
めちゃくちゃ教えそうだったから」

「なんでー!?」

アカリは尚志を睨んで叫ぶ。

「井上!うるさい!!」

班長の罵声が遠くから飛んできた。

その周りからは笑い声が漏れる。



いい雰囲気なんだな。

私はまたホッとした。