「年末、楽しみ〜!!」

その日の仕事が終わってから。

俺はぽっくんと環と3人で食事をした。

「楽しみなもんか、早く終わって欲しい」

環はバッサリとぽっくんの発言を切り捨てた。

「えー、にーさんの10年越しの恋が実って欲しい」

ニコニコ笑ってぽっくんは言うけど。

今の俺は。

それを望んでいないんだよ。

もう、永遠に恋なんてしたくないっていうくらい、心の傷が大きいんだ。



環はそれに気がついてさりげなく話題を変えてくれた。



ぽっくんも、俺の事よりも環との距離を縮めるようにしなよ。

環は今、彼女も婚約者もいないし。

俺の事はどうでもいいから。

自分の事を一番に考えなよ。