「実里⁉なんで⁉」

「楽しそうだから、先輩。」

実里からは興味の橙色が見える。

鮮やかで実里にぴったりの橙色。

「ぶっちゃけ、先輩って吹のこと好きなんですか?」

「す、好き⁉わかんないよ、恋なんてしたことないもん!」

「ですよねぇ。先輩、モテるのに全く気付いてないみたいですし。」

「私が、モテる⁉なんかの間違いだよ、絶対!」

やっぱり自覚してないんだから、とため息をついて私の頬をつんつんする。

少しだけくすぐったくて頬が緩む。