……難しい話だな。

「そんなに難しく考える必要はない……さて、僕が君たちを呼んだのには理由がある」

そう言って、陽彩さんは僕らを見つめた。少し黙った後、口を開く。

「君たちは、良く絵を描いているね。そんな君たちに……特に、向上心の高い春陽くんには、美術についての勉強をしてもらいたいと思ってね」

陽彩さんの言葉に、春陽は目を輝かせた。

美術の勉強か……ずっと独学で勉強してきたから、誰かに教えてもらうのは初めてかもしれない。

「……さぁ、移動しようか」

陽彩さんの言葉に、僕は頷いた。