僕が頷いた時、後ろから誰かが着地する音が聞こえてきて、僕は後ろを振り向く。

そこにいたのは、ショートカットの黒髪に赤い目の子だった。

「……やっと来た……自己紹介は済んだかな?春陽、冬都……そして、カレンちゃんにフリージアくん」

「……え?」

「カレンちゃんとフリージアくんについては、浅葱 美空先生……じゃなくて、エイミー先生から聞いている。僕は、萌葱 陽彩の代理だ……名前はないから、陽彩と呼んで欲しい」

自己紹介をした陽彩さんは、僕たちに近づいた。

代理って……代理キャラのこと?自分で作った、自分のキャラクターの……。

「……ここがどこか、説明しないとね。その前に、君たちは陽彩の作った物語のキャラであることを頭に入れて置いて欲しい。カレンちゃんとフリージアくんは、エイミー先生が作ったキャラだ……」

陽彩さんの言葉が、イマイチ理解出来なかった。こうやって今僕は存在してて、自分の意思で行動しているのに……。

「……その意思も、誰かが決めたものだとしたら?……まぁ、その話はいいや。本題に入るよ……ここは、現実と空想の世界の狭間にある世界といえばいいのかな。僕はここの管理人であり、別の世界で死神をしている。ここでは、作品を超えて……キャラ同士が交流出来る。今の君たちみたいに……」