【先生×生徒シリーズ】青い月─先生と見た月─

「で…真面目な話をしていいか?」


「あ…ゴメン…」


「星野…あのな…。この前、俺をホテルに誘ってだろ?」



先生は前を向いたまま静かに言った。



「だから!その話はもういいって!それか…先生?私とホテル行きたかった?」


「…んなわけねぇだろ!俺が言いたいのは、そんな事を軽々しく言うなってことだよ!彼氏が泣くぞ?」


「彼氏いないし…」



私は俯いて小さく呟いた。


頭に浮かんで来たのは…。


あの修羅場。


卓也の驚く顔と、女の意地悪そうな笑顔…。


私の目に涙が溜まっていた。