【先生×生徒シリーズ】青い月─先生と見た月─

「お前さぁ…」


「はい!先生!」



私は、手をあげた。



「何だよ!」


「お前って言うの止めてって言ったよね?今日、ずっと我慢してたんですけど…」


「…ったく!はいはい。どうもすいませんでした。でも、お…いや…星野だって、俺のこと、あんたって言ったじゃん」


「だってあれは…。海斗さんや奈々子にバレたら…と思ったから…。あっ!私たちの関係、言ってないでしょうね?」


「言ってねぇよ。まぁ…もしかしたら海斗が言ってるかもしれねぇけどな。俺が高校教師してること。まぁ別にバレてもいいんじゃねぇの?星野の友達は、違う高校だし」


「そうだけど…。でもイヤなの!」



私は、コートの裾をギュッと掴んだ。