鞄から携帯を取り出して、時間を見ると16時だった。



「早く彼氏に会いたいのかなぁ?」



奈々子が冗談っぽく言ってきた。



「そんなことないよ~」



私は笑いながら、携帯を鞄にしまった。



「えぇ~。海璃の顔に書いてあるぞ!『早く卓也に会いたい』って」



奈々子が私の顔を指差して、笑いながら言った。



「やだ~」



私は、奈々子の肩を軽く叩いて、お互い笑い合う。



「いいねぇ。ラブラブな人は。私も早く彼氏が欲しいぞ~!海璃、行っておいでよ。
また話を聞かせてね!」


「ありがとう。ゴメンね。またメールするから。じゃーねバイバイ」


「おぅ!頑張って来い!」



奈々子が私の肩を軽く叩いた。


奈々子と別れて、卓也の住むアパートへと向かった。