私は、鞄からハンドタオルを出すと、流れる涙を拭いた。



「海璃…。まだ彼のこと好き?」



奈々子にそう聞かれて、何て答えていいのか、正直わからなかった。



「彼と付き合ってどのくらいだっけ?」



黙ってる私に、奈々子が聞いてきた。



「3ヶ月」



俯いたまま答える私。



「そういうヤツだったんだよ。早くわかって良かったじゃん。海璃は可愛いから、すぐに彼氏が出来るよ!ねっ!」



奈々子が笑顔で言った。



「ありがとう」



私は、ハンドタオルで涙を拭きながら言った。



「もぉ!泣かないの!そんなヤツのために泣くなんて、もったいないよ!」



奈々子の言葉に、私は笑った。


奈々子も私を見て笑った。