周りは暗くなってて、街灯の明かりが光っていた。


私は、歩きながら奈々子に電話かけた。



『ほ~い』



いつもの奈々子の声。


泣きそうになる感情を必死で抑えた。



「もしもし…奈々子…」


『どした?』


「卓也ねぇ…バイトが終わりそうにないんだって」


『そっかぁ…』


「うん…」



奈々子に初めて嘘をついた。


心配かけたくなかったから。


だから嘘ついた。


ゴメンね…奈々子…。



『ねぇ…海璃?』


「ん?」


『これから会おっか?いつものマックで待ってるから』


「うん…」



私は電話を切って、奈々子と待ち合わせしたマックに向かった。