「先生…月が青いよ…」


「だから言ったろ?見えるって」


「うん」



私は月を見ながら返事をした。


見開いた目から涙がこぼれ落ち、涙が頬を伝った。



先生が隣に並んで、何も言わず私の手を握ってきた。


ギュッと強く。


私は驚いて先生の顔を見る。


先生は私の顔を見下ろして微笑んだ。


とても優しい笑顔。



先生と両想いになれますように…。



私は心の中で、そうお願いした。


どうか…先生と一緒にいさせて下さい。



私と先生は、神秘的に輝く青い月をいつまでも見ていた。


ずっと手を繋いで。



ねぇ…先生…。


先生にも青い月は見えたかな?


きっと見えてるよね?


先生にも。


先生は何てお願い事をしたの?


先生の願いも叶うといいね。



─END─