トントンッ 部屋をノックする音が聞こえた。 (ルイだっ!) 私は肩から緩めのバッグをかけて、ドアに向う。 「じゃっ、行って来るねっ」 そうマリアに声をかけて部屋を出る。 ドアを開けると、緊張した面持ちのルイが立っていた。 「ルイ、おはよう。」 少し目の下にクマが出来ているルイ。 (きっと眠れなかったんだろうな。)