電車のアナウンスが次の俺らの降りる駅を知らせる。

「おいっ、起きろ。もう着くぞっ。」

まず隣のマリアを起こす。

それから、席を立ち向かいの雅紀達を起こす俺。

ふと振り返ると眠ってしまってる陸。

(やっべ、あいつまで寝てるし。)


「おい、陸。起きろっ。置いてくぞ」


そう声をかけた俺はいつかの

『次は置いてかずに、起してやれ!』

陸が遅刻した時に言った担任の高野の言葉を思い出して少し笑えた。