第10話 『こっくりさん』 語り手 能勢雅範
「さて、次は僕の番だね。さっきは花子さんの話だったから……今度は『こっくりさん』の話でもしようかな」
能勢さんはポケットから、折りたたまれた一枚の紙を取り出した。
「これは……あ、なんか見たことありますね」
私は怪談のゲームや、マンガなどでよく見た紙を思い出した。
上の真ん中あたりに神社のマーク、それを挟むように右に『はい』で、左に『いいえ』が書かれている。その下には五十音のひらがながと0から9までの数字が書き込まれている。
「こっくりさんの遊びは知ってるよね。もちろんやったことはあるんだろう?」
「あ、いえ」
そういえば、これだけメジャーな事なのに、私自身はやったことがない。それは何か良くない事が起こるのではないかという不安と、こっくりさんは一人ではできないという事が関係している。
「この学園では過去にこっくりさんをやって、様々な出来事があったらしい。こっくりさんの予言どおりにしたため幸せを掴んだ例は枚挙に暇がないんだ」
能勢さんはそう言いながら、机の準備を始めた。
「あの、まさかやるんですか?」
おそるおそる私は聞いた。
「初めてとあっちゃやらなきゃ!」
ウキウキとした笑顔で能勢さんは答える。
「でも、こっくりさんに失敗したりとかしませんか?」
「過去には失敗して祟られたりした奴がいるみたいだけどね、それはルールをしっかりと守らなかった奴だよ」
《ルール》
①使った硬貨は24時間以内に手放すこと
②こっくりさんが降霊中は硬貨から指を離してはいけない
③こっくりさんの言葉を否定してはいけない
「さて、次は僕の番だね。さっきは花子さんの話だったから……今度は『こっくりさん』の話でもしようかな」
能勢さんはポケットから、折りたたまれた一枚の紙を取り出した。
「これは……あ、なんか見たことありますね」
私は怪談のゲームや、マンガなどでよく見た紙を思い出した。
上の真ん中あたりに神社のマーク、それを挟むように右に『はい』で、左に『いいえ』が書かれている。その下には五十音のひらがながと0から9までの数字が書き込まれている。
「こっくりさんの遊びは知ってるよね。もちろんやったことはあるんだろう?」
「あ、いえ」
そういえば、これだけメジャーな事なのに、私自身はやったことがない。それは何か良くない事が起こるのではないかという不安と、こっくりさんは一人ではできないという事が関係している。
「この学園では過去にこっくりさんをやって、様々な出来事があったらしい。こっくりさんの予言どおりにしたため幸せを掴んだ例は枚挙に暇がないんだ」
能勢さんはそう言いながら、机の準備を始めた。
「あの、まさかやるんですか?」
おそるおそる私は聞いた。
「初めてとあっちゃやらなきゃ!」
ウキウキとした笑顔で能勢さんは答える。
「でも、こっくりさんに失敗したりとかしませんか?」
「過去には失敗して祟られたりした奴がいるみたいだけどね、それはルールをしっかりと守らなかった奴だよ」
《ルール》
①使った硬貨は24時間以内に手放すこと
②こっくりさんが降霊中は硬貨から指を離してはいけない
③こっくりさんの言葉を否定してはいけない

