……。
「と、言うわけで。事件は小松っちゃんによって解決されたんだ」
徹さんの長い話が終わった。
「でもさ、それって学園の怪談とまったく関係ないんじゃないの?」
紫乃さんが鋭いツッコミを入れた。
「ところがどっこい、まだエピソードがあるんだなこれが」
徹さんは小松っちゃんに先の話を促す。
「実はね、後から調べた事なんだけど、絵斬り般若の絵は、ここ新座学園の初代の卒業生が書いたものらしいんだ。それを翔一の先祖は強引に、絵をタダ同然の値で奪い取ったらしい。そして、裁判を起こそうとしたその絵描きを亡き者にした。それも、この新座学園の校庭に生き埋めにするという残酷な殺し方でね……」
小松っちゃんの語り口調に斎条さんは怯え、身をすくめて丸くなってしまった。
「で、で、でも。それがいったい何の関係が……」
小松っちゃんは言った。
「それからというもの、平和だったこの新座学園には様々な怪奇現象が起こるようになったってわけ。翔一のお父さんや、先祖の人たちに限らず、この新座学園に関わった全ての人が、他人の夢や希望を奪った悪事の分だけ、学園に不幸が降りかかる……それが般若の永遠の呪いなんだよ」
小松っちゃんの言葉にみんなが絶句した。
……もしも、今の小松っちゃんの推理が正しいのだとすれば、この学園に関わった人の悪事や犯罪がなくならなければ、これからも永遠に般若の呪いで学園に災いが降りかかるってことになるのではないか?
「じゃあ、僕はもうこの辺でおいとまさせてもらうよ」
話を終えた小松っちゃんは、ペタペタと足音を立てながら教室を出て行った。
「さあ、次の話を始めようぜ、どうしたよ、頼むぜ」
徹さんの声に、私は気を取り直して先に進む事にした。
「は、はい、そうしましょう」
……私は今度ばかりは小松っちゃんの推理が外れる事を祈っていた。
「と、言うわけで。事件は小松っちゃんによって解決されたんだ」
徹さんの長い話が終わった。
「でもさ、それって学園の怪談とまったく関係ないんじゃないの?」
紫乃さんが鋭いツッコミを入れた。
「ところがどっこい、まだエピソードがあるんだなこれが」
徹さんは小松っちゃんに先の話を促す。
「実はね、後から調べた事なんだけど、絵斬り般若の絵は、ここ新座学園の初代の卒業生が書いたものらしいんだ。それを翔一の先祖は強引に、絵をタダ同然の値で奪い取ったらしい。そして、裁判を起こそうとしたその絵描きを亡き者にした。それも、この新座学園の校庭に生き埋めにするという残酷な殺し方でね……」
小松っちゃんの語り口調に斎条さんは怯え、身をすくめて丸くなってしまった。
「で、で、でも。それがいったい何の関係が……」
小松っちゃんは言った。
「それからというもの、平和だったこの新座学園には様々な怪奇現象が起こるようになったってわけ。翔一のお父さんや、先祖の人たちに限らず、この新座学園に関わった全ての人が、他人の夢や希望を奪った悪事の分だけ、学園に不幸が降りかかる……それが般若の永遠の呪いなんだよ」
小松っちゃんの言葉にみんなが絶句した。
……もしも、今の小松っちゃんの推理が正しいのだとすれば、この学園に関わった人の悪事や犯罪がなくならなければ、これからも永遠に般若の呪いで学園に災いが降りかかるってことになるのではないか?
「じゃあ、僕はもうこの辺でおいとまさせてもらうよ」
話を終えた小松っちゃんは、ペタペタと足音を立てながら教室を出て行った。
「さあ、次の話を始めようぜ、どうしたよ、頼むぜ」
徹さんの声に、私は気を取り直して先に進む事にした。
「は、はい、そうしましょう」
……私は今度ばかりは小松っちゃんの推理が外れる事を祈っていた。

