ベランダに一人のおばちゃんが倒れていた。どうやら塀から忍び込んで落ちた模様だ。
「と、徹君取り押さえるんだ!」
「がってん承知の助よ!」
俺はおばちゃんに馬乗りになり、必死で逃げようとするのを押さえたが、逆に下から両腕で抱きしめられるように締め上げられてしまい、完全に形勢は逆転した。
「ぐぐぐ、苦しい……」
息が出来ず、薄れゆく意識の中で俺が見たものは、ヒルのような分厚い唇を突き出して顔を近づけてくる悪夢のようなおばちゃんの姿だった。
「須藤さん!」
翔一の声に、慌てて俺を締め上げていた力が消えうせた。
「ゲホゲホゲホ、グエエエ」
俺は咳き込み、目の前の犯人を睨みつけた。
「あら嫌だ私ったら、いきなり押し倒されるなんて久しぶりだったからつい」
そこにはどう見てもデブ、そしてブスと言わざるを得ない四十過ぎと見られる女性がいた。
「なんとまあ人騒がせな。あなた一体何をしておられるのですか!」
いつになく小峰さんが厳しい表情で、須藤とかいうおばちゃんを怒鳴りつけた。
「あら、すみませんわね。なんでも屋敷で面白いことがあるって井戸端会議で聞いたものだから、私も参加しないといけないと思ってやってきたんですわ。それなのに入り口は施錠されていて入れなかったから、仕方なくこうやって忍んで来たのですわ」
おばちゃんはクネクネとシナを作りながら言い訳を始める。
……なんだよこのおばちゃんは。井戸端会議でなんでこの情報が分かるんだよ。それにとにかくアンタ気持ち悪いんですけど。
「ごめんよ徹君、大丈夫かい? 彼女は須藤さんといって、屋敷の掃除を担当してもらってるんだ。普段は朝から夕方までしかいないから、関係ないだろうと思って知らせてなかったんだけど、どこからか聞きつけて来ちゃったみたいだ」
この人は使用人だったのか。まったく、翔一が止めなかったらぶっ飛ばしているところ……いや、無理だな。とても敵いそうもない。
おばちゃんは俺に向かって汚いウインクを飛ばしまくっている。
……その時だ!
「と、徹君取り押さえるんだ!」
「がってん承知の助よ!」
俺はおばちゃんに馬乗りになり、必死で逃げようとするのを押さえたが、逆に下から両腕で抱きしめられるように締め上げられてしまい、完全に形勢は逆転した。
「ぐぐぐ、苦しい……」
息が出来ず、薄れゆく意識の中で俺が見たものは、ヒルのような分厚い唇を突き出して顔を近づけてくる悪夢のようなおばちゃんの姿だった。
「須藤さん!」
翔一の声に、慌てて俺を締め上げていた力が消えうせた。
「ゲホゲホゲホ、グエエエ」
俺は咳き込み、目の前の犯人を睨みつけた。
「あら嫌だ私ったら、いきなり押し倒されるなんて久しぶりだったからつい」
そこにはどう見てもデブ、そしてブスと言わざるを得ない四十過ぎと見られる女性がいた。
「なんとまあ人騒がせな。あなた一体何をしておられるのですか!」
いつになく小峰さんが厳しい表情で、須藤とかいうおばちゃんを怒鳴りつけた。
「あら、すみませんわね。なんでも屋敷で面白いことがあるって井戸端会議で聞いたものだから、私も参加しないといけないと思ってやってきたんですわ。それなのに入り口は施錠されていて入れなかったから、仕方なくこうやって忍んで来たのですわ」
おばちゃんはクネクネとシナを作りながら言い訳を始める。
……なんだよこのおばちゃんは。井戸端会議でなんでこの情報が分かるんだよ。それにとにかくアンタ気持ち悪いんですけど。
「ごめんよ徹君、大丈夫かい? 彼女は須藤さんといって、屋敷の掃除を担当してもらってるんだ。普段は朝から夕方までしかいないから、関係ないだろうと思って知らせてなかったんだけど、どこからか聞きつけて来ちゃったみたいだ」
この人は使用人だったのか。まったく、翔一が止めなかったらぶっ飛ばしているところ……いや、無理だな。とても敵いそうもない。
おばちゃんは俺に向かって汚いウインクを飛ばしまくっている。
……その時だ!

