学園怪談

 小松っちゃんは全員が揃うのを確認すると、咳払いをして話し始めた。
「オホン。オホ、ウホン、アハ~ン。え~、みなさんにお集まり戴いたのは他でもありません。もうご存知かもしれませんが、先程、絵斬り般若が現れるといった予告状が投げ込まれました。予定の時間まであと1時間程です。そこで、みなさんには是非、ここで一緒に固まっていただいて、絵斬り般若の出現を見届けてもらいたいのです」
 小松っちゃんはテーブルに出されたジュースとお菓子を食べながら話した。
「小松様、まさか小松様は犯人がこの中にいるとお思いなのですか?」
 小峰さんの言葉に小松っちゃんは肩をすくめた。
「いえ、まだわかりません。ただ、こんな事があった以上、少しでも身の安全を考えておいたほうが良いと判断したのです」
「なるほどそうですか。わかりました。それではここで待つとしましょうか」
 シェフには明日の料理の仕込みをしていたところを、無理言って来てもらった。コック着のままイスに座っているのは少々変な感じだが仕方ない。
「今は11時30分です。予告通りならば、あと30分程で絵斬り般若が現れるはずです」
 一同は般若の絵を見上げる。
「この絵の般若が……本当に?」
 翔一がため息にも近い声を出したその時!
 バタアアアン!
 ベランダからもの凄い物音がした。
「な、何事だ!」
 いち早く小峰さんがベランダへと駆け出した。そして、その後に翔一や、俺、小松っちゃんが続く。