「お、おい! アイツこっちに来るぜ!」
徹さんの声に、私たち全員がピエロを見た。画面の中のピエロは笑いながら、ゆっくりとカクカク動きで近づいてくる。その手には血のついた包丁が握られていた。
「の、能勢さん! もう切って下さい!」
私は思わず叫んだ! ……か、体が動かないのだ。私はピエロに魅入られてから、金縛りにあったかのように体が硬直してしまい、声は出せるが、全く動くことが出来ないのだ。
「で、でもまだ続きが……」
「お願いします! か、体が動かないんです! 次は、わ、私が殺される!」
なんでそんな事を言ったのかはわからなかったが、とにかく画面の中のピエロがカメラに近づいてくるのが怖かった。それに私の後ろから、本物のピエロが近づいてきているような感覚があったのだ。実際には何もいないのだろうけど……。
「は、早く! 早くお願いします!」
「止めてあげて!」
私の叫びが尋常じゃないことを感じ取った紫乃さんの叫びも聞き、能勢さんは急いでビデオを切った。
……最後に画面には、ピエロが包丁で画面を切りつける瞬間が映り、そこで電源が落とされた。
「だ、大丈夫かい?」
私は汗をベットリとかいていた。そして、ようやく自由に動けるようになり、首元に手を当ててみた。
……僅かだが首元を何かで切られいた。血が出るほどじゃなかったものの、少しばかりの切り傷が出来ていたのだ。
「……切れてる」
私は虚空にピエロの高笑いを聞いたような気がした……。
徹さんの声に、私たち全員がピエロを見た。画面の中のピエロは笑いながら、ゆっくりとカクカク動きで近づいてくる。その手には血のついた包丁が握られていた。
「の、能勢さん! もう切って下さい!」
私は思わず叫んだ! ……か、体が動かないのだ。私はピエロに魅入られてから、金縛りにあったかのように体が硬直してしまい、声は出せるが、全く動くことが出来ないのだ。
「で、でもまだ続きが……」
「お願いします! か、体が動かないんです! 次は、わ、私が殺される!」
なんでそんな事を言ったのかはわからなかったが、とにかく画面の中のピエロがカメラに近づいてくるのが怖かった。それに私の後ろから、本物のピエロが近づいてきているような感覚があったのだ。実際には何もいないのだろうけど……。
「は、早く! 早くお願いします!」
「止めてあげて!」
私の叫びが尋常じゃないことを感じ取った紫乃さんの叫びも聞き、能勢さんは急いでビデオを切った。
……最後に画面には、ピエロが包丁で画面を切りつける瞬間が映り、そこで電源が落とされた。
「だ、大丈夫かい?」
私は汗をベットリとかいていた。そして、ようやく自由に動けるようになり、首元に手を当ててみた。
……僅かだが首元を何かで切られいた。血が出るほどじゃなかったものの、少しばかりの切り傷が出来ていたのだ。
「……切れてる」
私は虚空にピエロの高笑いを聞いたような気がした……。

