『不幸のメール このメールが届いた人は、2日以内に625人の人に同じ内容のメールを出さないと不治の病にかかります』
どうやら5の累乗で人数が増えていくのがわかった。でも625人といえば、もはや個人が抱えるアドレス数では手に負えないかもね。少なくとも僕には、こんなには友達どころか、知り合いだっていない。
この日、大里君は学園に来なかった。僕は625人にメールを送る為、朝から必死になって携帯に向かう彼の姿が窺えた。
僕だって、こんなメールの内容を信じている訳ではないけど、不幸が訪れるから不治の病まで発展されちゃ、少々怖いのは事実だった。
その日の夜までの間に、僕の携帯に、同じ内容のメールが5件程入った。最初の1件は例の送信先不明。でも、あとの4件は友達から2件、そして全く知らないメールアドレスから2件だ。
確かに知らない人のアドレスにも送らなければ625件という数は達成できないだろう。でも僕の携帯だけで5件も……。この町中、いや、日本中にこの『不幸のメール』が蔓延しているような気がした。
そしてリミットはついに……。
就寝前に携帯に届いたメールの内容は凄まじかった。
『不幸のメール このメールが届いた人は、24時間以内に3125人の人に同じ内容のメールを出さないと……死にます……』
ついにリミットは1日。そして、メールの内容に従わなければ待っているのは『死』だった。
僕は今のところ1通もメールを出していないが、それでも不治の病どころか、かすり傷ひとつ負ってはいない。だから、このメールは本当にただのイタズラに過ぎないことは分かっているつもりだ。でも、大里君はどうするのか気になった。少なくとも最後に会った時には必死にメールを送っていることは窺えたからだ。彼のようにメールの内容を信じて送信する人が他にどれだけいるのか不安になった。
僕はふと、計算機を叩いてみる気になった。
どうやら5の累乗で人数が増えていくのがわかった。でも625人といえば、もはや個人が抱えるアドレス数では手に負えないかもね。少なくとも僕には、こんなには友達どころか、知り合いだっていない。
この日、大里君は学園に来なかった。僕は625人にメールを送る為、朝から必死になって携帯に向かう彼の姿が窺えた。
僕だって、こんなメールの内容を信じている訳ではないけど、不幸が訪れるから不治の病まで発展されちゃ、少々怖いのは事実だった。
その日の夜までの間に、僕の携帯に、同じ内容のメールが5件程入った。最初の1件は例の送信先不明。でも、あとの4件は友達から2件、そして全く知らないメールアドレスから2件だ。
確かに知らない人のアドレスにも送らなければ625件という数は達成できないだろう。でも僕の携帯だけで5件も……。この町中、いや、日本中にこの『不幸のメール』が蔓延しているような気がした。
そしてリミットはついに……。
就寝前に携帯に届いたメールの内容は凄まじかった。
『不幸のメール このメールが届いた人は、24時間以内に3125人の人に同じ内容のメールを出さないと……死にます……』
ついにリミットは1日。そして、メールの内容に従わなければ待っているのは『死』だった。
僕は今のところ1通もメールを出していないが、それでも不治の病どころか、かすり傷ひとつ負ってはいない。だから、このメールは本当にただのイタズラに過ぎないことは分かっているつもりだ。でも、大里君はどうするのか気になった。少なくとも最後に会った時には必死にメールを送っていることは窺えたからだ。彼のようにメールの内容を信じて送信する人が他にどれだけいるのか不安になった。
僕はふと、計算機を叩いてみる気になった。

