学園怪談

 ……残り9分。
「あ、大ちゃんさん! 徹さんは見つかりましたか?」
 私は1階の給食室で大ちゃんさんを見かけた。
「いや、この辺りにはいないみたいだね。教室の方を能勢が見てるはずだから、そっちにいるのかも」
 大ちゃんさんの言葉に私は教室のある棟へと向かう。

 ……残り8分。
 教室を全て探し終えたのか、能勢さんは汗をかきながら廊下に座っていた。
「やあ、こっちには誰もいないよ2階に行ってみたら?」
 私は頷き、能勢さんを残して2階への階段を上がった。
「わあああ!」
 階段を上がる途中、いくつもの浮遊物が目に止まった。
 青白い光を出しながら浮遊するいくつもの物体。
「ひ、ひ、人魂だあ!」
 私は腰を抜かしそうになりながらも、人魂を避けながら階段を駆け上がった。

 ……残り7分。
 私が階段を登りきると、角から急に何者かが飛び出してきた!
「わあああ!」
「きゃあああ!」
 心臓が止まるほどビックリしたが、私を見た斎条さんはもっとビックリしたようだ。ひっくり返ったまま起き上がれないでいる。
 パンツはやっぱり白だった。
「徹さんかどうかは分かりませんが、あっちの特別室の棟に行く人影を見ました!」
 斎条さんはまだ立てないようなので、私は彼女を残して先に進むことにした。

 ……残り6分。
 私は焦っていた。徹さんの身に本当に何かあったのではないかと、気がかりで仕方なかった。何だか悪い予感がする。
「あ、紫乃さん!」
 私は愕然とした。
美術室の脇の階段の前に紫乃さんが倒れていたのだ。スカートから伸びる足が妙に艶かしく、その奥に覗く下着は……なんと黒だ。
「あ……あ、徹が……徹が……3階に向かって……」
「紫乃さん! 紫乃さん! 大丈夫ですか!」
 私は彼女を揺さぶってみたが、気を失ってしまったようである。
 私は3階への階段を慎重に上がった。