第30話 『徹さんを探せ!』 語り手 私
紫乃さんの話が終わり、次の能勢さんの話しに入ろうと思った時、私はあることに気がついた。
「あれ? そういえば徹さんは?」
徹さんは大ちゃんさんの話が始まる辺りでトイレにいったまま、まだ帰ってきていない。
「トイレに行っただけにしては遅いな」
大ちゃんさんがそう言った時、部屋のスピーカーがガガガッと音を立て、そこから不気味な声が聞こえてきた。
「……恐レヲ知ラヌ者達ヨ……仲間ハ預カッタ……10分以内ニ探シ出セ……サモナクバ……命ハ……ナイ」
ガガガッ。
みんなが沈黙した。
「何のいたずらでしょうか?」
「きっと皆を走り回らせて楽しむつもりよ」
斎条さんの言葉に、あきれたような返事をする紫乃さん。
私や能勢さんは何か面白い事でも始まるような気分で、少しワクワクしてしまっている。
しかし、ただ一人、淳さんだけは青い顔をしてイスから立ち上がった。
「徹は……徹はイタズラ好きだけど、命に関わるようなことをネタにする奴じゃない!」
普段おとなしい淳さんとは思えない大きな声だった。
私達はその迫力に気おされてしまった。そして、誰もが目をみ合わせ、『本当に徹さんの身に何かあったのではないか?』という結論に達した。
ガラッ!
誰よりも早く、淳さんはドアを開けると走り出て行った。
「わ、私達も探しましょう!」
「そ、そうね。そうしましょう! 10分しかないし、手分けして探しましょう」
紫乃さんの声に各自が校内にちらばり、徹さんの捜索が始まった。
……タイムリミットは10分だ。
紫乃さんの話が終わり、次の能勢さんの話しに入ろうと思った時、私はあることに気がついた。
「あれ? そういえば徹さんは?」
徹さんは大ちゃんさんの話が始まる辺りでトイレにいったまま、まだ帰ってきていない。
「トイレに行っただけにしては遅いな」
大ちゃんさんがそう言った時、部屋のスピーカーがガガガッと音を立て、そこから不気味な声が聞こえてきた。
「……恐レヲ知ラヌ者達ヨ……仲間ハ預カッタ……10分以内ニ探シ出セ……サモナクバ……命ハ……ナイ」
ガガガッ。
みんなが沈黙した。
「何のいたずらでしょうか?」
「きっと皆を走り回らせて楽しむつもりよ」
斎条さんの言葉に、あきれたような返事をする紫乃さん。
私や能勢さんは何か面白い事でも始まるような気分で、少しワクワクしてしまっている。
しかし、ただ一人、淳さんだけは青い顔をしてイスから立ち上がった。
「徹は……徹はイタズラ好きだけど、命に関わるようなことをネタにする奴じゃない!」
普段おとなしい淳さんとは思えない大きな声だった。
私達はその迫力に気おされてしまった。そして、誰もが目をみ合わせ、『本当に徹さんの身に何かあったのではないか?』という結論に達した。
ガラッ!
誰よりも早く、淳さんはドアを開けると走り出て行った。
「わ、私達も探しましょう!」
「そ、そうね。そうしましょう! 10分しかないし、手分けして探しましょう」
紫乃さんの声に各自が校内にちらばり、徹さんの捜索が始まった。
……タイムリミットは10分だ。

