桜の花びらが降る頃、きみに恋をする


陽向くんといろんな話をしながら、あらゆるお店の目の前を通っていると、思わず足が止まった。

外見からしてとてもお洒落な雑貨屋さん。

そんな私に気づいてか陽向くんの足も止まる。

「蒼、ここ寄ってみる?」

「うん!」

「どうぞ〜」

扉を開けてくれてエスコートしてくれる陽向くん。

とても優しくて紳士的!

お礼を言って中に入ると、内装は柔らかい照明がついていて落ち着いた雰囲気の雑貨屋さん。

小物やぬいぐるみ、ハンドメイドなど。

どれも可愛いものばかりで、つい目がいってしまう。

「ねぇ、蒼。良いもの見つけたんだけど、これ、なんだと思う?」

ふと陽向くんから渡されたのは、カラフルで四角い箱。

「えっ? なに、箱?」

「ただの箱じゃないよ」

「え〜、なんだろう?」

「蓋、開けてみて」

「‥‥‥うん」

恐る恐る蓋を開けてみると‥‥‥。