桜の花びらが降る頃、きみに恋をする


陽向くんと一緒に猫カフェを満喫した後、お店を出た。

それから、近くのオムライス屋さんで少し遅めのお昼ごはんを済ませると、ぶらりと町を散策する。

4月に引っ越ししてきた私は、まだまだ知らないところが多くて陽向くんが教えてくれる。

「蒼、あそこの駅前の近くに広場があるでしょ?」

陽向くんが指さした先は、大きな広場。

「今はなにもないけど、冬になるとイルミネーションに早変わりするんだ」

「おぉ、いいね! 見てみたいな!」

この町のイルミネーションはまだ見たことないけど、きっと綺麗なんだろうな。

「それでね、12月24日と25日には、クリスマスイベントが開催するだよ」

「えー! なにそれ、楽しそう!」

「大きなクリスマスツリーも飾られていて、出店もたくさんでるんだ。クリスマスになったら一緒に行かない?」

「行きたい!」

陽向くんの誘いに即答した。

まだまだクリスマスまで遠いけど、先のことを考えるだけでもなんだかワクワクする。