いつも優しくて甘えさせてもらってばかりだから。
出会ってからそんなに長いわけではないけど、先輩といると安心できるなんて不思議。
先輩の人柄のおかげだ。
「っ、送る」
「え?もうマンションの前……」
「ドア開けるから待ってろ」
「あ……」
運転手さんが家の前まで送ってくれてるし、ドアを自分で開けて出たほうが早いのに。
先輩ってちょっと天然さんなのかな?
「ふふっ」
「あ、今日は運転お疲れ様でした。ありがとうございました」
「いえ、いいんですよ。要様の新たな一面を見ることができて嬉しかったです」
「え?」
「ありがとうございます。これからも要様をよろしくお願いします」
「おい、なに話してるんだ?」
わたしのほうのドアが開けられて、すぐ横で少し低めの声が聞こえた。
顔を向けると街灯で少し拗ねたような表情の伊月先輩が見える。



