そんなわたしの手を先輩からぎゅっと握ってくれた。
「え、あっ」
「離さねぇから。はぐれんなよ」
「は、はい……でも、これ……」
「こっちのが離れにくい」
「そ、そうですね。これで迷子の心配もないです」
恥ずかしいけど、たしかに指を絡めたこの繋ぎ方だと離れにくそう。
でも、なんだか恥ずかしいな……。
恥ずかしいから、こんなにもまた心臓がドキドキとうるさいのかな……?
ドキドキしながらも、先輩が人をよけて歩いてくれるからさっきみたいにぶつかることもなくスムーズに進める。
恥ずかしいのに、先輩と手を繋いでいたら安心するというか落ち着くというか。
へんなの……。
「……かわいすぎ。最高」
先輩の口が動いていたけど聞き取れなかった。
わたしの心臓の音がおかしいから、ちゃんと聞きたいのに聞き取れないことばかりだ。



