まだなにも言わない先輩に不安になって顔を覗き込んだ。
「あの……えっと、もったいぶってすみま……」
「これ」
わたしの言葉を遮った先輩が指さしたところを見る。
そこにはわたしの好きな犬のキャラクター。
「あたりです」
「だろ?」
ふっと口角を上げる先輩。
思わずそんな先輩の表情をじっと見つめる。
「どうした?」
「あ、いや、わたしがなにも考えずに言葉にしたせいでこんなに待たされても、待ち時間にめんどくさいクイズをしちゃっても、いやな顔せずむしろ笑顔で……」
申し訳ない気持ちもあったけど、やっぱりうれしい、楽しいって気持ちが勝ってしまう。
反省って思ったのにもっと話したい。
もっと、たくさん先輩のこと知りたいし、わたしの話も聞いてほしい。
「本当に優しすぎて、だめなのにわがままになっちゃいます。欲張りになっちゃいます」
「なんでおれがいやな顔するんだ?わがままも欲張りも優乃ならいい」
「ほら、優しすぎます!」
「わかんねぇけど、優乃には優しくするよ」
頭をポンと撫でられて、胸がいっぱいになる。
やっぱり優しすぎる。



