「先輩?あの……」
「おれも、優乃が見てる景色を見たい。優乃が楽しいと思うことを、おれも体験したい」
「っ、はい!じゃあ、まずはあれですね」
先輩がわたしと一緒に楽しいことをしたいって思ってくれていることが嬉しい。
わたしとは違うけど、だからこそ知ろうとしてくれているんだ。
本当に、伊月先輩はいい人だなぁ。
絶叫系のアトラクションにふたりで乗る。
最初はふたりしかいないことで、スタッフさんの明るさだけが際立っていた。
だけど、アトラクションに乗ったら他のことは気にする余裕なんてなくなる。
「きゃあー!」
「っ、」
叫ぶわたしと声を出さないクールな先輩。
風をいっぱい感じて楽しくてあっという間に終わってしまった。
「おかえりなさ~い」
スタッフさんの明るい声に迎えられる。
楽しかった。すっごく楽しかった……!
「先輩、どうでしたか?」
下りてすぐになにも言わない先輩を見上げる。
めずらしくボーっとしていて、不思議に思い首を傾げた。



