恥ずかしいのか頬を赤く染めてそんなことを言う優乃はかわいい。
勉強苦手なのか?
「それならおれが……」
「本気で優乃はやばいんですみません。もうすぐ1限も始まるし」
おれの言葉を遮ったのは低い声。
優乃の幼なじみという男。
そちらに視線を向ければ鋭くおれを見上げている。
このおれに「邪魔」と間接的に言ってくる男は、たぶん優乃のことが好きなんだ。
直感でわかった。
人の気持ちなんていままで考えたことがなかったけど、すぐに気づいた。
ますます、ムカつく。
「お前……」
「翔ちゃん!やばいってたしかにやばいけど、先輩に言わないでよ~…」
今度は優乃がおれの言葉を遮る。
耳まで真っ赤にさせて恥ずかしがっている様子。
そんな反応もかわいい……。
「先輩、すみません。お昼は課題するので難しいですけど、放課後なら時間あります」
上目遣いでおれを見る優乃に、いままででいちばん大きく心臓が動いた。
かっわ……。



