完全に優乃が不足している。

でも、優乃も寂しいと言ってくれた。


同じ気持ちでいてくれている。


それに、おれがこうして当たり前のようにやらないといけないことも認めて褒めてくれる。


当たり前だと思っていたことを「すごいね」って笑ってくれるんだ。


そんな優乃だから、会えなくてもがんばれる。


おれはもう、優乃がいないとどうやって過ごせばいいのかわからないくらい。

優乃のことを想うだけで、こんなにもやる気になるしなんでもできる。


会いたいのは変わんねぇけどな。



「要、なんかここ数か月すごく調子がいいな」

「まぁな」

「それは、あの女の子のおかげかな?」

「……は?」

「私が気づいていないとでも?」



親父に社長室へ呼び出されたと思えばそんな話。

面倒で視線を外していたけど、予想外の言葉に親父をまっすぐ見た。