本当に優しい人でよかった。
話していて楽しく感じる。
要くんの婚約者と聞いたときはモヤッとしたけど、危ないことを考えるどころか友達になりたいと思ってくれた。
とってもうれしい。
「要さんとはパーティーで出会ったの。パーティーでは次期代表として凛としてる」
「そうなんですね。わたしの知らない要くんです」
「七海さんと並んでいると、より女性が注目するわよ。ふたりとも容姿から華があるものね」
「七海先輩もすごい方なんですね」
要くんとよくいるけど、七海先輩のことはあまり知らない。
要くんも話さないし、わたしも聞いたことなかった。
「七海さんのところはエリート一家よ」
わたしの知らないことがいっぱいあるんだ。
要くんと一緒にいても知らないことがあるのは寂しい。
「萌ちゃんいいなぁ。わたしもたくさん要くんのこと知りたいです」
いちばん知っている人になりたい。
どんな姿の要くんも知っている人に。



