花火が見たいと言っていたのに、いつからおれを見てたんだ。

かわいすぎて、おれがおかしくなりそう。



「おれも、大好き」



おれに似合わない言葉。

だれかにこんな言葉を言う日がくるなんて、想像してなかった。


一生言わないと思っていた。



花火よりも綺麗な優乃から目が離せない。


そのまま、さっきから何度と交わしたキスをした。



花火が照らす中、何度も深く重ねる。


優乃はおれの。
花火にも優乃の視線を奪わせない。



「優乃、好きだよ」



この世界でおれだけが独り占めしている優乃は、おれの好きなかわいすぎる顔で照れたように微笑んだ。