優乃の手を引いて、事前に調べた花火がよく見える場所へ移動する。
そこはおれの親が経営するホテルのひとつの庭の一角。
すでに頼んで、だれも立ち入らないようにしていた。
「ここ、いいんですか?」
「おれが優乃に喜んでもらいたくて用意したから」
「ありがとうございます。要くんにもらってばかり……」
「そんなことない。おれだっていっぱいもらってる」
優乃からは本当にたくさんのことをもらった。
いろんなことを学んだ。
それはどれもかけがえのないことばかり。
「早く食べよう。冷めるぞ」
「そうですね。いただきます」
「いただきます」
優乃に合わせておれも手を合わせる。
いつだって優乃に影響されまくってんだよ。
からあげやたこ焼きなど買ったものを優乃とシェアする。
「んー、おいしいです!」
「そうだな」
屋台もそれなりにいいな。
でも、おいしく感じるのはぜったいに優乃と一緒に食べているからだ。



