あと少しだから優乃と車を降りて、手を繋いで歩いていく。
人は多いし熱気がすごい。
よくこんなところにいれるな……。
「要くん、大丈夫ですか?」
「ん?」
「人酔いしてませんか?」
「あー、これ人酔い?でも優乃がずっと手繋いでくれてんなら大丈夫」
こんなにむわっとした空気は耐えがたいけど、優乃が近くにいるだけで浄化される。
慣れない環境に戸惑ったけど、よく見れば笑顔がそこにあったから。
優乃が好きな場所はいつだって楽しそうだ。
「はい。離さないでくださいね?」
一生離すかよ。
指を絡めた手に力を込める。
優乃も同じように返してくれた。
それだけで、気分がよくなる。
「優乃が言ってたやつ、買いに行くか」
「はい!」
屋台を見ながら歩く。
焼きそば、たこ焼き、からあげ、わたがし、ポップコーン。
あまり食べないものが並んでいる。



