優乃だからかわいいんだよ。
優乃が着るから、浴衣も最高になる。
「着付けありがとうございました。髪までかわいくしていただいて……」
使用人にお礼を言う優乃を見つめる。
まじでかわいいな。
使用人と話す優乃は本当にうれしそう。
「おれからも感謝する」
使用人に声をかけると驚いたようにしてから瞳を潤ませた。
おれが声をかけると驚かれてばかりだ。
いままで本当に話しかけてなかったんだと気づく。
「いえ。楽しんできてくださいね」
使用人の笑顔なんて見たことがなかった。
そんなこと気にしたことすらなかったっけど、こうして笑顔で顔を合わせるのも悪くないな。
ピリついた空気で周りにいられるより何倍もいい。
これも優乃がいなかったら気づけなかったんだろうな。
今後はもっと優乃みたいに周りを見て声かけてみるか。



