「かわいいね、きみ」
「一緒に帰らない?」
「彼氏、を待っているのでごめんなさい……!」
「彼氏なんていいじゃん。どうせ1年のガキだろ」
違います。
と言う前に、わたしの顔をまじまじと見ていた正面に立つもうひとりの先輩が口を開いた。
「どっかで見たことあると思ったら、思い出した」
「なんだよ、青ざめて」
「かわいいから見たことあんじゃねぇの」
「いますぐ離れろ。その子に手を出すな。まじでやべぇから、逃げるぞ」
「なに言ってんだよ。いいじゃん、この子連れて……」
「その前に、お前らを地獄に連れていこうか」
正面にいる先輩の後ろから要くんが現れる。
「要くん!」
早く会いたくて仕方なかったから、数歩前に出て要くんの正面に移動した。
そんなわたしの後頭部に手を回し抱き寄せられる。
突然の行動にびっくりするのと、周りにほかの先輩もいて見られているから恥ずかしくなり、肩を軽く押して顔を上げた。



