「チャラいけどおしゃれだもんね。いいもの使ってるわ」
「これつけて要くんに迫ればドキドキするって言われたよ」
「優乃はメイクしないもんね。たしかに雰囲気変えるのはアリ」
「じゃあ、さっそくつけてみる!けど、こういうの慣れてないから理沙ちゃんしてくれる?」
「かっわい。喜んで!」
わたしのお願いを快く受け入れてくれた理沙ちゃんに笑顔になる。
理沙ちゃんの席に移動して座った。
き、緊張する……。
付属のブラシをそっと向けて、優しく唇に触れられる。
ドキドキしているとあっという間に終わった。
「これだけで雰囲気変わるわ」
「ほんとに?」
「うん!最強にかわいい」
理沙ちゃんに褒められて素直にうれしくて頬が緩む。
やったね。かわいい理沙ちゃんにかわいいって言われた。
「伊月先輩なら気づいてくれるよ」
「うん、楽しみ」
要くんにも早く見てもらいたいな。
グロスひとつで、こんなにも楽しくてうれしい気持ちになれるなんて、メイクってすごいね。



