そのためなら我慢だってする。
『お前じゃ優乃を幸せにできない』
あいつに言われた言葉を思い出す。
優乃と付き合う前の朝、おれとふたりになったときに優乃の幼なじみに言われた。
むかついたけど、なにも言い返せなかった。
おれは好きになったのは初めてだし、女は寄って来るやつからテキトーに好みのタイプを選んで遊んでただけ。
真面目な付き合いなんかしたことがない。
だからいまだってどうすればいいか正直わかんねぇ。
それでも、優乃を離したくない。
周りのやつらにどう思われてもいいけど、優乃が幸せじゃないのはだめだ。
おれが、優乃を幸せにしないとだめだ。
「要ってやっぱりかわいい」
「かわいいのは優乃だろ」
「はいはい、そうだね」
「は?ほかの男がかわいいって言うのは許せねぇ」
「どっちだよ。面倒くさいな」
うるせぇな。
七海に面倒くさいとか言われる筋合いねぇんだよ。



