本当はうるさい心音を優乃に気づかれるわけにはいかない。
おれが浮かれてるとか……。
「えっ」
「だめ?」
「だめじゃ、ないです……」
驚いたようにおれを見上げた優乃。
顔、真っ赤。
すべてがかわいい。
いきなり手を繋いだおれに対してこの反応。
繋いだ手にぎゅっと力を込めて、応えようとしてくれるところに胸の奥までぎゅっとなった。
「今日はおれが行きたいとこ行っていいか?」
「もちろんです!」
うれしそうな表情で即答。
おれの彼女、かわいすぎだろ。
手を繋いで歩く街並みは最高だな。
優乃をおれの彼女だと見せつけられる。
「要じゃん。久しぶりにあたしとも……」
顔は覚えてないけど気安く声をかけてきた年上の露出が多い女を睨む。
いま話しかけてくんな。
というかこれからはずっと話しかけんな。



