「……あの、ね、風雅くんが私に壁ドンしたの、まだ気にしてる……?」

「気にしてる、っていうか。もう時効だろ。
でも、自分が情けないよ。あんな風に俺はできないし……俺はあかりにドキドキさせられてない気がして」


「……じゃあ、今度宙くんも壁ドンしてくれる?」あかりは屈託のない笑みを浮かべた。


「え……」
俺はドキドキする。


「うそうそ。手つなご」

「うん」