「じゃあ、行ってきます……」 「行ってらっしゃい、結麻さん」 伊吹さんは私の腰を優しく抱き寄せて、軽やかなリップ音を私の唇に落とした――。 次の住処が決まるまでの、ほんの一時的な同居なだけだったはずなのに、どうしてこんなことになってしまったのか……。