そんなたらればを考えて、自嘲する。 馬鹿だ。馬鹿すぎるにもほどがある。真咲が遥輝と付き合いはじめてからようやく自分の気持ちに気づいたくせに。 真咲への気持ちが恋だと気づくのが遅すぎたんだ。 なんとなく意識はしてたくせに、その感情の名前がわからなかったなんて、本当笑えもしない。今思えばあんなにわかりやすかったのに、と昔の記憶が蘇ってきて改めて思う。 ――――俺が真咲をはじめて意識したのは、1年の5月にあった合唱コンクールの練習のときだった。