「おー、高橋いいとこに!」
突然聞こえた騒がしい声に、ときめいていた胸が一撃される。
「うげ、もりりん……」
振り向くと、もりりんが大量の袋を抱えてもがいていた。
もりりんというのは担任の森先生で、24歳のピッチピチの教師。
教師になりたてだから受験のある3年じゃなくて1年の担当を受け持ったんだろうけど、これがなかなかうるさい男。
「お前こんなとこで暇してんならさー、ちょっとこれ運ぶの手伝えや」
「ダメ、私今忙し、」
「あぁん?ぼけーっと突っ立ってて何が忙しいんだよ」
「別にぼけぇっと突っ立ってたわけじゃ、!」
「あー?なんだよ、青春中だったのかぁ?」
「……。」
ひ、否定はできない……けど。
もうとにかく、あっち行ってよー!
「おー、大ちゃん、お前も青春しとるかー?」
もりりんの方を向いていたもんだから、全然気づかなかった。
後ろから、フワリくんが戻ってきていたことに。


