「……。」
「、、、」
そんな、ビミョーそうな顔になんて、もう負けない。
ぎゅっと掴む手は、絶対に、離さない……
「んなこと、すっと、」
「、…」
「ぎゅって、するよ……。」
パって……シャツを持つ手を、離してしまった。
ダメ、完全に私の、負け……。
「いいならするけど……。」
「ダ、メ、、です、!」
「……。」
心臓は、途端にドキドキバクバク爆発寸前。
真っ赤な私の顔は、どうしたって隠せない。
「その顔、やめて……。」
「、、、」
「ダメって言われてんのに、んな顔されっと、我慢できなくなる……。」
そんなこと、言われたって…
も、全然、ダメ、、、
「つーか、……なんで?」
「なに、が、」
「いつから、……なんでそんな、俺のこと、好きなの、?」
「、、、…」
言葉を紡ぐ努力をするって、さっき自分に約束したけど。
こんな、真っ直ぐ聞いてくるのは、反則、、、
「そ、その話は今度にして、もう、帰りましょう、、」
「帰んの?」
「ハイ、帰ります、」
「じゃ、カバン取りに行かなきゃ。」
「ハイ、行きましょう、」
「……。」
歩きだす、図書室で。
「ななちゃん。」
呼ばれた名前に、振り向いた瞬間、が。
甘い甘い、コーヒー牛乳の味がする、
私の、ファーストキスだった……


