「付き合ってんのかな、みつくんと。」
「ずっと一緒にってことは、そうかも、ですね」
みつくんへのラブレターが可愛くて、今度私も書いてみようかなって、そんなことを考えながら窓へ向かった。
図書室の窓から見える、グラウンド。
あずりん先輩が昨日、ここからフワリくんを探してくれたから、私たちは今、一緒にいる。
昨日は怖くて、目を向けることもできなかった、グラウンド……
「ななちゃん。」
「、…」
フワリくんの手が、私の髪の毛に、触れた……
「ヤマは、もう触れないの、俺、いっぱい触れる。」
「、…」
勝ち誇ったように、髪の毛を持ち上げて遊んでる。
出来ないみつ編みをなんとなく作ったり、へんてこりんな分け方をしたり、楽しそう。
「さっき、俺、ゴミ捨てに行ってる間、」
「、…?」
髪の毛をいじりながら、フワリくんは言う。
急に、いつもより低い声、で……。
「ヤマと浮気、してたろ。」
「……。」
どこから、見てたのか……。
全然、気付かなかった。


